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Master's Perspective

肝星細胞エネルギー代謝:静止型と活性化型の変換の制御

吉里勝利
フェニックスバイオ学術顧問
大阪市立大学医学研究科特任教授
自治医科大学客員教授

1.肝星細胞の活性化とエネルギー代謝

肝星細胞 [hepatic stellate cell (HSC)] は、肝臓が障害を受けた時に誘導される再生や修復過程で活性化され肝臓の創傷治癒に大きな役割を果たしている1。私達は2001年にHSC活性化関連タンパク質としてSTAP (stellate cell activation-associated protein)を発見した2。その後、このタンパク質は様々な器官の主として結合組織の細胞に広発現している新しい型のグロビンであることが分かり、現在ではサイトグロビン[cytoglobin (CYGB)]と呼ばれている3。CYGBはヘモグロビンやミオグロビンと同じく2価の鉄イオンとポリフィリンを介して酸素と結合できる、謂わば、細胞内呼吸タンパク質とも考えられたので、私にとって、この発見が、星細胞の活性化をエネルギー論的視点で研究するきっかけとなった3。HSCの活性化をエネルギー代謝の再編成という視点で研究している数少ない先行研究がある。Ankoma-Sey らはHSCが低酸素ストレスで活性化されることからHSCを” “O2-sensing cell type”であると考え、 2000年に発表された論文に, “intracellular hypoxia-inducible heme-based oxygen sensor responsible for the hypoxic induction of VEGF in HSCs”とあり、HSCがoxygen sensorとしての機能を持つことを予言している4。奇しくも、そのような論文の存在を知らずに、私達は、結果的に彼らが存在を予言したoxygen sensorと呼ぶに相応しい性質を持つCYGBを発見したことになる。

正常肝臓から分離したHSCは静止型 (Q-HSC)であるが、これを培養すると自然にスパイン(棘)状の特徴ある突起や細胞質のビタミンAを含む脂肪顆粒が消失する一方で細胞運動と収縮性に富む細胞 [筋線維芽細胞様細胞, 又は、活性化肝星細胞 (A-HSC)] に変化することが知られており5、この現象を自然活性化と呼んでいる。おそらく、通常の培養法による培養環境が生体内環境と著しく異なっているためQ-HSCに負荷(ストレス)がかかるためであろう。 CYGBはHSCのように、主として、細胞質にビタミンAを貯蔵するいわゆる星細胞に発現している6。CYGBが酸素結合タンパクとして星細胞の細胞内酸素濃度のホメオスタシスに寄与することによってミトコンドリアの活性制御を通して、そのエネルギー代謝に関与している可能性がある。その場合、星細胞のどのような機能が細胞内エネルギーレベル(ATP濃度)に依存しているのであろうか。あるいはエネルギーレベルの変化に敏感なのであろうか。

2.肝星細胞の主な機能

HSCの主要な機能の一つとして、肝臓の1型コラーゲンを主とする細胞外マトリックス(ECM)を産生することがあるが7、コラーゲンの合成は、球状タンパク質の合成に比して多くのエネルギーを要すると考えられている8。 組織学的にHSCは類洞血管内皮細胞と密接に結合・接着している9こと、及びHSCは収縮性に富んでいる10ことから、類洞の血流制御に関与していると考えられている11。  

 休息している人間が必要とするエネルギー(健康な状態の維持エネルギー)に関して次の報告がある。日中起きていて、休息中で、ストレスのない適温にいる食事前の(“標準状態”)成人が吸収する酸素の~90%はミトコンドリアで消費される12。この90%のうち80%が、細胞が利用出来るエネルギー(ATP)に変換される。細胞はこのATPを使用して様々な活動を行うが、その主な内訳は次のようになる:蛋白質合成に25–30%、Na+とK+イオンの膜輸送に19–28%、Ca2+イオンの膜輸送に4–8%、及び細胞運動関連活動に2–8%。このような数値を見ると、後述するように、HSC、なかんずく、A-HSCがその状態を維持するのに他の細胞に比してかなりの多くのATPを必要としていることが推察できる。

3.活性化の概念

生命科学の概念の中で “活性化”は、広い分野(多くの研究分野)、広い階層(分子から個体、集団レベルまで)で、かつ頻繁に言及されるものの一つである。それは、おそらく、生命系が環境の絶えざる変化に対応しながら普段に変化しながらも定常性を維持している事実を、“活性化”(変化)と“脱活性化(正常化)という概念で直感的に分かり易く表現できると思われているためであろう。一方、活性化は物質の変化の仕組みを研究対象とする化学においても基本的な概念である。物質変化は吸熱反応と発熱反応に分類され、また、変化するためには一定のエネルギー(活性化エネルギー)を必要とするなど、エネルギーの収支で起こる。

 化合物Aと化合物Bが反応して化合物Cを生成する化学反応が実際に起こるためには、例え、Cの内部エネルギーレベルがAやBのそれより低くても、それは自然には起こらず、一定以上のレベルのエネルギー(活性化エネルギー:反応が起きる時超えなければならないエネルギー障壁以上のエネルギー)の供給が必要である。活性化エネルギー以上のエネルギーを与えられたA及びB分子は衝突頻度が高まり複合体A・ Bを形成し、Cに変化できる。活性化エネルギーはAhhreniusの式によって実験的に求めることができる。この反応に、酵素などの触媒が存在すると、それぞれの分子内に局在する反応部位が接近し、Cを形成しやすい状態になり、活性化エネルギーレベルが減少し、化学反応が格段に起こりやすくなり反応速度が早くなる。酵素の活性化は良く知られている。酵素は基質と結合すると“活性化”され、基質を化学的に処理し反応生成物に変化させる。活性化は吸熱反応であり、エネルギーを必要とする。例えば、ウサギ骨格筋乳酸脱水素酵素は、標準状態で1分子当たり13 kcalのエネルギーを必要とする13。このエネルギーによって酵素のコンフォーメーションが変化し、基質と結合しやすくなるという説が活性化の誘導適合説である。

 生物学は生命現象の仕組みを明らかにする研究分野であり、それは生物の形態の記載(形態の時代)から始まり、主としてタンパク質を中心とする生体物質の機能と構造の時代(生化学の時代)に移り、そして遺伝子の構造と機能の研究が主流となった現代(遺伝子の時代)に至る。一方、生物も物質であることと、その物質の存在を規定しているのはエネルギーの量と変化(エネルギー代謝)であることを考えれば、生命現象の理解にも、エネルギーの量と変化に関する議論が必要であることは論を俟たない。

 生命現象を生じさせる基本単位は細胞である。細胞の多様な活動は“増殖”と“分化”の概念で整理できる。つまり、細胞は多様な機能で生物現象を生み出しているが、それは増殖現象か分化現象のいずれかの二つに区分可能である。本稿では、HSCを例に取り上げながら、細胞の活性化を、エネルギー代謝と関係付けながら、細胞の増殖と分化の概念で議論する。

4.エネルギー代謝

肝細胞は量的にも質的にも主要細胞として肝臓の機能を担っている。病原微生物や毒性化合物によって肝細胞が障害を受けると、主としてマクロファージなどの炎症性細胞がこれを感知し、炎症反応を開始させる14。. 炎症反応が長期化すると、TGF-βやPDGFなどのシグナリング分子によってHSCが活性化され肝臓は線維化へと病変する。活性化される前のQ-HSCはビタミンAを含む脂肪滴を有する細胞として知られている。A-HSCは、1971年にラットの皮膚肉芽組織で同定された筋線維芽細胞 [myofibroblast (MF)] 15にその性質と形状が似ていることからMF様細胞 (MF-like cell)とも呼ばれている。

 HSCの活性化は肝線維化、その慢性化による肝硬変、さらには肝癌の主要な原因となる事象であるため、その仕組み解明に向けて、これまで多くの研究が行われおり、現在でも、新知見の発表が活発になされ新刊雑誌を賑わせている。これらの研究視点の主流は、活性化に関わる情報分子の同定とそれら分子の発現制御のネットワークの解明である。このことは細胞の性質に関わる解析的研究の主流が、その表現型発現の制御機構の解明であることを考えると当然のことであり、このような視点での研究現況は多くの優れたレビュー論文で知ることができる。表現型発現機構研究者に常用される術語にハウスキーピング遺伝子と細胞特異的遺伝子がある。つまり、研究者は遺伝子をこの二種類に大別していることになる。前者は細胞の生存に必須で全ての細胞に発現している遺伝子、後者は、それぞれに分化した細胞に特異的に発現している遺伝子のことである。ハウスキーピング遺伝子という表現が使用され始めた頃は、t-RNAやr-RNA遺伝子などがそのように呼ばれていたのだが、現在では、グリセルアルデヒドー3—リン酸脱水素酵素 [glyceraldehyde-3-phophate dehydrogenase (GAPDH)]などのエネルギー代謝に関わる遺伝子なども含めて使われている。全ての細胞に必要であるから、どのような細胞にも同じレベルで発現していると考えられ、研究対象の分化遺伝子に対する“参照遺伝子”として実験の現場で使われている。

 物理学は、自然現象の因果関係解明を目指す自然科学における方法論的規範となってきたが、この学問体系は現象を現出させている基本要因は物質とエネルギーと考え発展してきた。そして、現代物理学は私達に物質とエネルギーは一つのものの異なる表現であることを教えている。生命現象を構成する基本単位である“細胞”は物質(タンパク質、核酸、糖質、脂質、水、鉱質)によって形作られ、エネルギーによって仕事をしている(機能を果たしている)。“細胞が生きている”ということは、これら物質が絶えず代謝されにもかかわらず、一定の形と働きを維持しているエネルギーを得ているということである。つまり、細胞の自然な有り様は、「物質代謝とエネルギー代謝が両輪となって定常状態(ホメオスタシス)を保持している状態」ということができる。上記したように、これまでの細胞に関する研究は、主として、細胞の基本的な性質である分化と増殖を、表現型に直接関わる分化遺伝子の発現制御という観点(分子生物学的観点)から推進され、エネルギー代謝活動は細胞のハウスキーピング的な普遍的な性質であり、それは前提条件として位置付けられ、それ自身を表現型(分化)発現の仕組み解明の対象とすることは稀であった。本稿の執筆の目的は、HSCの活性化の仕組みを、代謝、特に、エネルギー代謝の側面に注目しながら、考えてみることである。回顧すれば、物質代謝・エネルギー代謝の研究は前世紀初頭に始まり、その半ばに全盛期を迎え、完成期に入った。それは生化学の歴史そのものであり、その成果は膨大で複雑極まりない、しかし、見事な“代謝マップ”の形でまとめ上げられている。私はHSCの活性化を、代謝マップを道案内にして考えてみたいと思っている。

5.細胞の活性化

成体組織の細胞は、温度、栄養物を含む化学物質やガスの濃度、pHなどの要因(パラメーター)よって規定されている微視環境の影響を受けながらも自律的にその性質(分化機能と増殖能)を変えている。その変化の程度が“正常レベル”を基線にして小幅で一定期間継続すれば、細胞は正常な定常状態にある(ホメオスタシス状態)と言われる。このような状態(定常状態)が持続できるのは、微視環境パラメーター値が“正常値”を基線にして変動しながらもその変動値巾が小さいからである。

 このような環境要因の状態量が正常巾を超えて大きく変動すると、細胞は環境に応答する存在である故、細胞の性質は当然のことに変化する。この場合、細胞は二つのうちいずれかに変化する。一つは増殖を開始するという変化であり、他は分化機能の亢進である。定常状態にある細胞は、“静止状態(quiescent, resting, or dormant state)”にあると表現され、他方、環境要因の大幅な変動に応答して性質を変えた状態を“活性化状態(activated or stimulated state)”にあると言う。Tリンパ細胞は、エネルギー代謝の視点から活性化の仕組みがよく研究されている。

6.T 細胞に見る活性化のエネルギー依存性

免疫(抗原)刺激を受けていない無感作(naïveナイーブ)T細胞は、静止 (restingあるいはquiescent) とも呼ばれる。病原体(抗原)が侵入するとナイーブT細胞は数時間で活性化され、増殖を開始し、その後、機能性T細胞(effector T細胞)に分化する。つまり、この場合の活性化は細胞分裂誘導とeffector T細胞への分化誘導を意味している。この活性化状態への移行はエネルギー要求性であり、ATP産生のための栄養物質(代謝物質)の獲得が必要である。例えば、マウスのT細胞を培養し、活性化状態を誘導すると、ナイーブ状態に比しグルコースの消費量が倍増し、乳酸の産生量は4倍に増える16。このことから、 細胞の活性化は、物質の化学反応におけると同様に、活性化エネルギーを超えるためのエネルギーが必要であるとも考えることができる。細胞の活性化を活性化エネルギーのレベルで比較できれば、活性化し易い、あるいは活性化しにくい細胞変化が分かり、その生理的及び生物学的意味付けをすることによって、細胞の性質に関する新しい視点を持つことができるかもしれない。興味あることに、ナイーブ細胞は生存に必要なエネルギーを主としてミトコンドリアの酸化的リン酸化と共役している電子伝達系、つまり、酸素を必要とするエネルギー生産系(ミトコンドリア呼吸系)から得ているのに対して、活性化に必要なエネルギーは乳酸の生産量が増大することからもわかるように解糖系から得ている17

 原核生物、真核生物を問わず、一般的に細胞は、その活性化(例えば、細胞増殖開始)にはエネルギー(ATP)が必要であるので栄養物を調達しなければならないが、多細胞生物は進化の過程でこの調達を自律的に行う能力をなくしており、栄養物を環境から取り込むよう指示するシグナル分子(例えば、T細胞の場合、サイトカイン、抗原など)が必要である17。つまり、哺乳類細胞は“活性化する”のではなく“活性化させられている”。ナイーブT細胞はIL-4とIL-7によって活性化(細胞増殖)が抑えられ、自己の生存を維持するのに必要なエネルギー(自己維持エネルギー)をミトコンドリア呼吸によって得ている。サイトカインや抗原など細胞分裂を促進するような刺激がないと、例え栄養物が豊富にあっても細胞は死(アポトーシス)に至る18。細胞を取りまく微細環境中の栄養物と酸素の量は限られている。その中で、細胞は、情報分子の作用によりエネルギー獲得様式の変化を余儀なくされ、その結果、その存在状態を静止型から活性化型へ変化させているものと考えられる。活性化T細胞で見られるようなエネルギー獲得様式の変化は代謝再編成(metabolic reprogramming 19)と呼ばれ、癌細胞も含め、静止型と増殖型の表現型変化をエネルギー論的視点で理解しようとしている研究者にとって一つの重要な概念になっている。このような表現型の違いを細胞が必要とするエネルギー量の違いという定量的な観点から行われた研究は少ない。エールリッヒ腹水癌細胞を用いた研究では、一個の細胞が細胞周期を1回転するのに必要なATP量は~20 picomolesであるという20。正常細胞を用いて静止期 (G0期)と増殖期の1時間当たりに細胞が必要とするATP量、その使用目的別の使用量が明らかになれば、細胞の表現型の変化を、特殊な細胞としてではなく、一般化してエネルギー論的に詳細に議論可能となるだろう。

7. 肝星細胞の活性化

上記“2.肝星細胞の主な機能”の項で、エネルギー量から見たヒト細胞活動のランキングに関する論文を紹介した。それによると、タンパク質合成とイオンの膜輸送にほぼ同じ量のかなりなエネルギーを使用している。それぞれに全エネルギーのほぼ30%を使用しているので、この二つの活動で全エネルギーの60%を使用していることになる。その次に細胞運動関連活動におよそ5%必要としている。HSCの特色の一つは、細胞内にビタミンAを含む脂肪滴を持つことである21。例えば、ヒトの体のレチノイド総量の7割が肝臓に、そのほぼ9割が肝臓を構成する細胞の~10%の細胞数しかないHSCに蓄えられている22ことを考えると、星細胞はこの“業務”に多大のエネルギーを費やしているように思える。放射性元素で標識したレチノールをラットに静脈経由で投与した実験によれば、投与後56時間でその約半量が肝臓に取り込まれる。HSCへの取り込み速度は、最初、肝細胞に比べて遅いが、その後、肝細胞より早く取り込むようになり56時間後には肝臓中のレチノールの70%がレチニルエステルのかたちでHSCに蓄えられる23。血中のレチノールの量に応じてHSCは、肝細胞との間でビタミンAを放出したり吸収したりしていると考えられる。血中のレチノール結合タンパクに結合して血中を流れているレチノールをHSCがどのような仕組みで取り込んでいるのか不明なことが多い24。レチノール結合タンパク(RBP)のリセプター(RBP receptor)として同定されたSTRA6 25,-27はレチノールの取り込み用の膜タンパク(トランスポーター)であるが、肝細胞や肝星細胞には発現していない24。STRA6に構造的に関連性のあるRBP4 receptor-2 (RBPR2)が肝臓のレチノールトランスポータ/レセプターとして報告されている28が、実際、このトラスポータがHSCのレチノールトランスポーターとして機能しているかは不明である。レチノイドは脂肪滴として蓄えられている。パルミチン酸とのエステルが主であり、その他、少量ではあるがステアリン酸、オレイン酸、およびリノレン酸エステルが報告されている24。正常ラットのHSCの脂質組成は、40%がこれらレチニルエステルであり、32%がトリグリセライド、20%がコレステローエステルとコレステロール、6%リン脂質、および2%が遊離脂肪酸である29。脂肪細胞30や心筋細胞31では膜タンパク質であるCD36/FAT (fatty acid translocase)が遊離脂肪酸取り込みに関与していることが知られている。実際、この遺伝子が肝細胞32と HSC33にも発現しているとの報告はあるが、その肝臓における機能は不明である。コレステロールの取り込みにはLDLとHDLが関与する二つの経路が知られている34。エステル化された形でそれぞれに結合したコレステロールは、前者の場合、LDL受容体、後者の場合、カベオラに局在するスカベンジャーリセプターB1 (SR-B1)を介して細胞内に取り込まれる。HSCがこれらのリセプター(例えば、caveolin-135、LDL受容体36)を発現しているとの研究報告はあるが、多くの場合、それらの機能は肝臓の線維化との関係で調べられており、レチノールやリピド成分の膜輸送をエネルギー論的立場で研究している例は少ない。HSCが脂肪滴を形成する仕組みにおけるこれら脂肪酸/コレステロールトランスポーターの役割が明らかになれば、Q-HSCの機能遂行は多くのエネルギーを必要としている可能性を具体的に検証することができると考えている。HSCはコラーゲン産生細胞でもあるが、前述したように、特に1型コラーゲン(線維状蛋白)の産生は通常の球状蛋白に比して多くのエネルギーを必要とする過程である。また、Q-HSCは特徴的な突起(スパイン)を数多く出し、近傍の肝細胞や類洞内皮細胞と結合している37が、これらの突起形成のためのアクチン線維やミオシン線維の動的編成にも多くのエネルギーを消費していると思われる。Q-HSCはA-HSCに比して弱いながら収縮能を有していることから、類洞の血流調節に関与している可能性も指摘されている38ことも、Q-HSCの高エネルギー要求性の考え方を支持している。Q-HSCは目立たない大人しい細胞のイメージがあるが、このように考えると高エネルギー消費型の忙しい細胞である可能性が高い。

 もともと高エネルギー消費型細胞と考えられるQ-HSCが活性化してその表現型を筋線維芽細胞様に変えると、その収縮能は一段と高まり、また、細胞増殖能も獲得するのでエネルギー要求性はさらに高まる。つまり、星細胞の活性化は高エネルギー消費型の細胞が活性化エネルギーを得て、別の高エネルギー消費型の細胞に変化する過程と考えられる。

8.星細胞の活性化に伴う代謝様式の変化

T 細胞を例として細胞の活性化過程には糖代謝様式の再編が伴っていることを述べた。星細胞の活性化でもこのような変化が起こっていることを示した研究報告がある。上述したように   A-HSCs へ表現型を変化(epigenetics)させるには  Q-HSCs は大きなエネルギーバリアーを乗り越える必要があると考えられる39  。エネルギー代謝の観点から星細胞の活性化過程での注目すべき出来事は、解糖系(乳酸産生)の促進である40  。このことに関しては、次のような一連の流れが考えられる。組織損傷に伴う血液循環の乱れを原因とする低酸素状態の出現が星細胞でのHIF (hypoxia inducible factor) 量を高め41、その結果、ミトコンドリア呼吸が抑制され42、 解糖系酵素が活性化される43という考えである。この考えは、A-HSCsの高い増殖能を説明する根拠にもなっている。実際、星細胞を解糖系阻害剤である2-DG (2-deoxy-D-glucose ) や LDHA (lactate dehydrogenase A) の阻害剤であるFX11存在下で培養すると活性化が抑制される40

 星細胞の活性化は, 十分量の酸素があるにも拘らずエネルギー代謝をミトコンドリア呼吸から解糖系の切り変えることであると考えられる。これは、癌細胞のエネルギー代謝でよく知られているワールブルグ効果(好気的解糖)であり、高い増殖能獲得という意味では、星細胞の活性化は正常細胞の癌化と同じ過程であり、癌化でのエネルギー代謝の変換44  が星細胞活性化でも起きるということ意味している。T 細胞の活性化でも見たように、高い増殖能の獲得とワールブルグ効果の獲得は表裏一体の関係にあるようであり45  、一般的に、細胞の増殖能獲得は代謝再編を伴っているものと考えられる。

9.情報シグナリング系と代謝系の相互作用

 従来、細胞の増殖や分化の仕組みは、主として、正常細胞の胚発生過程や生理過程での成長因子、サイトカイン、キモカイン、細胞膜受容体、および核内受容体などの情報分子間シグナリングの制御の観点から研究されてきた。また、一方で、特に、増殖過程は、癌化や障害組織の治癒過程の情報分子シグナリングによる制御の観点からも研究されてきた。例えば、転写調節因子のよく知られている一つであるヘッジホグのシグナリング(Hedgehog signaling)は胚発生過程や再生過程の形態形成因子や増殖因子として、また、組織幹細胞の増殖能を制御するなどして哺乳類正常成体組織のホメオスタシスや障害組織の治癒過程の制御46に関わっていることが明らかになっている 。私達はイモリの肢の再生過程で再生芽の前後軸の決定にヘッジホグ分子が関与していることを示した47。注目すべきことに、Chenら40は、hedgehog 分子が肝星細胞の活性化における代謝再編を制御していることを示した。そもそも形態形成に関わるシグナリング分子がQ-HSCの代謝再編を介してその活性化にも関与していることは興味深い。同じような例として、最近、Hippo/YapシグナリングがQ-HSCの活性化に関与していることを示す研究が報告されている。 

10.細胞の活性化とHippo/Yapシグナル伝達系

 Hippo-Yap/Tazシグナル伝達経路として知られるようになったHippo遺伝子を含む複数の遺伝子は主としてショウジョウバエのモザイク解析法によって癌抑制遺伝子として1995年から2005年にかけて同定された48。動物の器官は体重に対して一定のサイズを持つように制御されているが、このシグナリング経路はこのサイズ制御にも主要な役割を持っている49。一方で、このシグナリング系は細胞のエネルギー代謝の制御に深く関わっていることが知られている50

 YAP (Yes-associated protein) はHippoシグナリング経路の主要な下流に位置するシグナル分子で細胞増殖に関わる多くの遺伝子発現を調節している転写共活性化因子である。YAPは細胞質に存在し必要に応じて核に移行し転写調節因子として働くが、リン酸化を受けると核移行できなくなり、増殖促進関連遺伝子の発現は抑制される。培養細胞(HEK293A)を用いた実験で、細胞をグルコース飢餓状態で培養する、あるいは、2-DGなどの解糖阻害剤で処理すると、LATS (large tumor suppressor)キナーゼやAMPK (AMP-activated protein kinase)が活性化され、YAPをリン酸化し、YAPの機能 [転写因子 TEADに結合して増殖関連遺伝子発現を高める]が阻害される50。AMPKは細胞内のエネルギー(ATP)の需給を感知してそのバランスを制御している酵素で、metabolite-sensing protein kinase family 51の主要メンバーである52 。YAPがエネルギー代謝の鍵酵素であるAMPKの標的分子の一つであることからも分かるように、Hippoシグナル伝達系はエネルギー代謝制御に密接に関わっている。

  最近、Q-HSCの活性化にHippoシグナル伝達系が関与していることを示す次のような研究が報告された。四塩化炭素誘導肝線維化マウスモデル及び培養星細胞の活性化でYAPの発現が高まる53,54  。架橋を入れた弾力性のある“固い”、入れてない“柔らかい”ハイドロゲルでラットの肝星細胞を培養すると、前者での方が星細胞の活性化促進されるが、この時、α-SMAストレス線維形成に先立って、YAP/TAZの核移行が起こる55。integrin β-1は肝線維化促進因子として知られるが、この線維化促進活性はYAPシグナリングがintegrin β-1の下流に位置していることで説明できる56。このような研究によって、細胞内情報シグナリングとエネルギー代謝制御が密接な関係を持っていることが明らかにされてきた。

11.細胞の活性化に伴う代謝再編の生物学的意味-エネルギー代謝と情報シグナリングの接点—

これまで細胞の活性化を“活性化エネルギー”の視点で概観してきたが、活性化には細胞増殖と分化の二つの側面があり、それは、エネルギー獲得様式(解糖系か、ミトコンドリア呼吸か)と密接に関係していることを述べた。細胞が増殖相にある場合、つまり細胞周期に入っている場合、ATP生産効率(グルコース分子当たりの 生成ATP分子数)の低い解糖系(2分子)でエネルギーを獲得する理由は、細胞数を増やすために必要な材料(タンパク質などのバイオマス)の調達の必要性から説明されてきた。つまり、ミトコンドリア呼吸系では生成されるバイオマス合成のための素材としての乳酸の量が細胞増殖を可能にするには不十分であるとの説明(乳酸などの素材量律速)である。一方、ミトコンドリア呼吸系を主とするエネルギー代謝でも細胞増殖に必要なバイオマスを調達できることを示した研究もある。

  Crabtreeは、癌細胞におけるワールブルグ効果を,さらに一般化して、病理的に高増殖能を示す細胞も好気的解糖を行うことを1928年に示した57。この研究が元になって、グルコースによって細胞の酸素呼吸が抑制される場合、その細胞はクラブトリー効果を示すといわれる 58。元来、特に、増殖中の細胞は、糖源としてグルコースを利用し、その結果、ワールブルグ効果に依存したエネルギー代謝を行うように思える。一方、同じ糖源でもガラクトースは、解糖系の基質となるにはルロワール経路で処理される必要があるが59、この経路はATPを消費するため、培養細胞にガラクトースを糖源として与えると、解糖系によるネットのATP調達量がグルコースのそれより減少してしまい、細胞の増殖速度も遅くなる60。結果として、細胞は解糖系ではなくミトコンドリア呼吸系によって必要な ATPを調達するようになる。つまり、細胞は糖源の違いに応じて、解糖系を活発に利用したり、ミトコンドリア呼吸系を活性化したりして巧みに必要なATPを獲得している。前者の場合、解糖系の酵素や基質は“本来の機能に忙しい”のであろう。一方、後者では、前者に比べて“遊んでいる (freeな)”基質の量が増加したり、酵素も基質と結合しない遊離した量が増えたりしているのであろう。このような本来の機能から“解放された”解糖系酵素や基質が、本来の機能以外の機能を持っている可能性を示唆している研究が幾つかある。

 例えば、GAPDHはそのNAD+-結合領域を介してIFN-γなどのmRNAの3’-UTRのAU-rich regionに結合する61ことから、これら遺伝子の転写後調節に関与していることが示唆される。また、前述したように、YAP/TAZは解糖系の活性を促進する転写調節因子としても知られているが、 解糖系のエントリーから3番目の酵素であるphosphofructose kinase (PFK1)がこの転写調節因子のco-activator であるTEADと共同してYAP/TAZの活性を促進していることを示す研究が報告されている62。エネルギー代謝系と細胞内シグナリングの直接的相互作用に関する研究例は多くはないが、これまで、ハウスキーピング的機能を持つ遺伝子として位置付けられてきたエネルギー代謝に関わる酵素や代謝産物が細胞の活性化(増殖と分化)に関わる情報(細胞運命を決定する情報)源としても機能しているのかもしれない。

 糖源を変えることによって、細胞のエネルギー調達経路(解糖系及びミトコンドリア呼吸系)を変換させるという方法論で、T細胞の活性化とエネルギー代謝の関係を調べたChangらの研究63は、細胞の増殖能とワールブルグ効果の関係に新しい視点を与えるものであり興味深い。留意すべきは、naïve T 細胞に比べて抗原刺激で活性化したT 細胞では解糖系が亢進 [ ECR (extracellular acidification rate)で見た場合~20 倍]しているばかりでなく、ミトコンドリア活性もかなり亢進 [OCR (oxygen consumption rate)で見た場合、~10倍] 亢進することである。naïve T 細胞のOCR/ECAR比が~20であるのに対して活性化T cellのそれは~10であるから、活性化されるとT 細胞はATP獲得の主要な経路をミトコンドリア系から解糖系に変換 (エネルギー代謝再編成) していることが分かる。前述したように、細胞に糖源としてガラクトースを与えるとエネルギー代謝様式は解糖系からミトコンドリア系に変換される。興味あることにガラクトース培養液でもT 細胞は活性化され増殖し、グルコース培養液で活性化した場合と同じレベルのATPを調達する。つまり、免疫細胞の活性化はこれまで考えられていたような解糖系でのみ進行する事象ではなく、ミトコンドリア系でも進行する。この時、酸化的リン酸化阻害剤であるオリゴマイシンが存在すると増殖できないことも上記主張を支持している。電子伝達系の複合体IIIの阻害剤でここからのROS生産を阻害するmyxothiazol処理するとガラクトース培養液での活性化(増殖)が抑制されるのでT 細胞活性化に伴う増殖はROSによる刺激と考えられる。

 増殖能の観点で見ると、解糖系で活性化してもミトコンドリア系で活性化しても、後者での増殖開始が前者に比してゆっくりであることを除けば、これら2種の活性化T細胞は同じ様に見えるが、前者はeffector T細胞の表現型の一つであるIFN-γを発現しているが、後者ではその発現が前者の~30%に低下していることが分かった。つまり、ミトコンドリ系を主要なエネルギー源として活性化したT細胞はeffector T細胞としての機能を獲得していない(機能的分化を伴っていない)可能性が浮上してきた。ミトコンドリア活性阻害剤はグルコース培養液で活性化したT細胞のIFN-γ発現レベルに全く影響を与えないので、好気的解糖下でのT細胞活性化はミトコンドリア活性(ATP産生と電子伝達機能)に全く依存しない現象であることを示していると共に、T細胞の機能分化に関わる活性化に解糖系に関わる因子が必須であることを示唆している。

 ガラクトース培養液で活性化したT細胞の様に、解糖系の活性が通常より低くなると解糖系で使用される酵素や基質の“有効濃度(遊離濃度)”が高くなることが予想されるがこれらの物質が活性化T細胞の機能発現を抑制する可能性が考えられる。上記した様に、GAPDHはIFN-γのmRNAのリボソームでの翻訳を阻害する。GAPDH抗体を用いた免疫沈降法によって、この蛋白に結合するIFN-γのmRNAの量はガラクトース培養液で活性化したT細胞の方がグルコース培養液のそれより10倍以上多くなることが示されている63。さらに、ガラクトースで培養されたT細胞にGAPDHの基質であるグリセルアルデヒドー3—リン酸を与えるとT細胞はIFN-γの生産量を高めるが、グルコース培養ではそのようなことはない63

 以上の研究から、増殖能獲得という観点からのT細胞の活性化は、細胞が解糖系でもミトコンドリア呼吸系のいずれのエネルギー代謝を行っていても可能であるが、分化機能(サイトカインの生産)の活性化は細胞がワールブルグ効果のエネルギー代謝を行っている時に可能であるとの結論が導かれる。ワールブルグ効果は、従来考えられていた役割—バイオマスの生産—ばかりでなく、細胞の分化機能の発現制御にも関与しているということである。細胞が、解糖系の活性とミトコンドリ呼吸系の活性のバランスを調節しながら、また必要に応じて、その酵素や代謝中間体を遺伝子発現調節因子(細胞内シグナリング分子)として活用しながら、微視環境の変化に適応しているイメージが浮かび上がる。

12.星細胞のエネルギー代謝

Q-HSCはレチノイドを含む脂肪滴を保持し、また、必要に応じてレチノイドを肝細胞などに供給している。細胞にとって物質の膜輸送は多くのエネルギー必要とする活動の一つであることを考えれば、Q-HSCは、このようなレチノイドのホメオスタシスに関わる活動を含めて、その機能発現に多くのエネルギーを必要としている、言わば、“高エネルギー要求性細胞”の一種である可能性がある。Q-HSCのA-HSCへの変換は増殖能の獲得と新しい表現型の獲得(“分化転換”)を伴っているが、この分化転換には活性化エネルギーが必要である。つまり、星細胞が関わる生理学的及び病理学的過程にはエネルギーの需要と供給の関係が顕著なかたちで表現されているのではなかろうか。したがって、星細胞が関わる過程をエネルギー代謝の制御の視点で調べることは、例えば、T細胞の活性化過程の研究で示されつつあるように、細胞の増殖と分化の制御という生物学の基本的仕組みの理解の貢献することにつながるのではないかと期待している。この仕組みの中で、サイトグロビンはどのような役割を担っているのだろうか、明らかにしたいと考えている。

謝辞

本稿は、肝細胞研究会ホームページ委員会の前委員長の塩尻先生と現委員長の仁科先生のお勧めで書き上げたものである。このような機会を与えていただいた両先生にお礼申し上げます。

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