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研究会概要

ポスター賞を受賞して

王 静舒
秋田大学医学部構造機能医学講座分子機能学分野

 この度、第15回肝細胞研究会において、「ラット肝臓再生モデルにおけるReg Iの発現と局在」という研究課題でポスター賞を授与していただき誠に有難うございました。発表中、多くの先生方がポスターの前に来ていただき、本当に緊張した発表になりましたが、とても有益な議論ができたのではないかと思っております。活躍されている研究者とお話ができて、大変お勉強になりました。私は日本に来てから肝再生の研究に興味が湧きまして4年間の研究を続けてきました。

 今回受賞の内容はラット肝再生モデルにおけるReg Iの発現に注目し、肝再生過程での発現と局在を詳細に調べて、Reg Iの機能を解明することです。Reg(regenerating gene)は90%膵切除後ニコチンアミド投与したラットの再生ランゲルハンス島で特異的に発現する遺伝子として発見された膵臓β細胞再生増殖因子です。Reg遺伝子には複数のisoformが存在し、人、マウスなど様々な動物種に発現していることからReg遺伝子ファミリーとして考えられるようになりました。近年の研究でRegタンパク質が膵臓以外の消化器系の臓器でも発現していることが確認され、細胞増殖活性や抗アポトーシス活性など、臓器損傷、炎症、再生と増殖、腫瘍に関与していることが明らかになってきました。私たちの研究結果では、2AAF/PHモデルラット肝臓でのReg Iの発現は肝再生に伴って著しく上昇して、多重蛍光免疫染色によって、術後3日目から12日目にかけて胆管の一部においてReg I陽性細胞の増加が認められ、AFP、EpCAM、OV6、CK19など共染色されました。さらに、正常成体ラット肝臓においてもごく僅かな胆管の一部にReg I陽性細胞が存在することが分かり、その細胞はAFP陽性でした。これらの結果から、Reg Iは肝臓の再生過程において胆管に存在する幹細胞の増殖に関与している可能性が示唆されました。

 今回の経験を励みにして今後の研究の更なる発展にのぞみたいと思います。

HP 第15回肝細胞研究会サイト

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